2.竹製品情報収集事業
豊田修身、佐藤幸志郎
データを各方面より収集して業界に提供し、
また、当所の研究基礎データとして蓄積をす
る。本事業の調査、資料収集は今年度より3
ケ年計画で実施し、初年度は、県内の情報整
備すると共に国や他県の研究機関の報告等を
中心に技術開発やデザイン開発のデータを広
く収集し、所内の図書コーナーの一部に「竹
のライブラリーコーナー」を設けて業界の積
極的な活用に対応できるよう整備した。今後
の計画として2年目は、産地や企業等の現場
を調査し、加工技法や製品の形状等の文字で
は表せないものをビデオやスライド等で収集
する。3年目はそれを加工編集し、業界関係
者や県民が広く活用できる地場産業の情報セ
ンターとしての機能の充実を図る。
1.事業の目的
当所では、平成2年度と3年度に行なった
竹編組技術資料集発刊事業により、<基礎技
術編>と<応用技術編>を刊行した。関係機
関や業界から大きな反響があり、この成果は、
当所が将来昌才旨している竹製品に関する情報
発進基地の構築に向けての地歩を固めたもの
と考えている。そこで、次のステップとして
情報の受信、加工の研究に取り組むものとし
て、「竹製品情報収集事業」を企画し、竹製
品に関するあらゆる情報を揃えて、業界の振
興、発展のための情報拠点を築くこととした。
さらに、収集が進んだ段階で「竹のライブラ
リー」の開設を目指している
具体的には各種竹製品の素材情報を始め、
各種加工技術、技法並びに製品デザイン等の
本事業の構想図
収集情報
リーディングシステム
電子ファイルシステム ビジュアルシステム
提・供シス
2.方 法
本事業では“ 情報の受信” という作業と共 に最終目的である“ 情報の発信” のための作 集を行なった。
まず、情報の受信では、全国に散在する竹
に関する素材、技術、デザイン等の各種情報 を調査によって収集した。収集に努めた情報
は、書籍の他、研究レポートや各種報告書、
文献、研究機関や研究団体が出すニュース誌 や会報等々で、以下の国及び他県の研究機関 及び研究団体の協力を得て調査収集し、リス
トを作成した。(写真1)
・日本竹を守る会
・大分県デザイン保護審議会会報 次に、情報の発信のための作業として、収 集した情報の必要項目をパソコンに入力し、
書名、著者、発行所の他、目次等による内容
の検索ができるようにし、利用者が短時間で
必要な情報を引き出せるようにした。 パソコンに入力した項目は以下の通り。
・書名
・著者または編者
・発行所 。価格 ・発行年月日 ・分野
・資料の形態(書籍、レポート、複写物等) ・所蔵の有無
・内容(目次、項目等) ・検索キーワード <情報提供いただいた機関団体>
・製品科学研究所(前産業工芸試験所)
・森林総合研究所本所 〝 関西支所
・国立近代美術館工芸館 ・日本民芸館
・神奈川県工芸指導所 ・富士竹類植物園 ・京都市工業試験場 ・日本竹を守る会
・那賀製品開発研究室
そして、収集した資料等は所内の図書コー
ナー内に「竹のライブラリーコーナー」を設
けて業界関係者の括f 引こ供している。
<調査した図書館>
・国立国会図書館 ・京都府立図書館 ・ 〝 総合資料館
・大分県立図書館
また、本事業を紹介して情報を提供してい ただくため、次の報告書、会報等に紹介記事 を掲載していただいた。
・富士竹類植物園報告
写真1.収集した文献の一部
3.結 果
収集資料
収集資料名 収集資料名
BAM
BO
O
J O
U
RN
AL
竹
富士竹頸植物園報告
工
技 報
∠土ニ Eコ
∃宣 団
図 ●
生野祥雲斎図録 録
レ
等
国立近代美術館所蔵品目録工芸、他
ポ
l
q 洋
〝 所蔵各種研究報告 Bamboo andRat ,t ,an
国立近代美術館研究紀要 他 書
W
I CKERFU
RN
I TU
RE他
情 産業工芸試験所(塊製品科学研究所) 各 竹の研究
報 一工芸指導、工芸ニュース
種
竹材の性質とその適用
誌 竹の栽培と加工
● 竹
ノゝ :=言
報 日本民芸館会報“ 民芸” 他
係 日本の文様“
竹,’
他
そうした状況の中で取り組んだ本事業は、 調査を主体として、情報提供をお願いするも
のであるにもかかわらず、各機関の積極的協 力を得て、大きな成果を得ることができた。
ここに各機関の関係者の方々にお礼を申し上 げ、まだ踏み出したばかりの本事業に対し、 今後も協力をいただきたい。
4.ま と め
別府の竹製品の高い編組技術は、産地とし て自他共に認めるものであるが、編組以外の 竹工技術及び竹以外の編組技術については他 産地が高い技術を有している。今後は、別府 が竹産業界でリーダーシップを取って行かな ければならないし、また、各産地もそう期待 しているようである。